恵梨香のアクビ

Re:Valentine /16
08.2.22(Fri) 21:05
刺激が強すぎたせいか、しばらく放心していました。
気がつくと、これまでの硬さが嘘みたいに柔らかくなっています。
もう一方の手では、彼のおなかの上の白いジュレを、指先でくちくちと塗り込めていました。

「どうしたの?」

わたしの髪にキスして、鼻で愛撫するようにこすりつけてきます。
そうされるのが最近、とっても好きなんです。可愛がられてるっていう感じがして。
それと、どうしたの?──って、もう何度聞いたでしょう。口癖みたいに、でも、わたしのことを気にしてくれていることが、とっても伝わってくる、何気ない普通の言葉。
それにこうやって優しく包まれていて。
卿太さんがわたしにくれる、幸せのフルコースなんです。

返事をしないわたしにしびれを切らしたのか、それとも顔が見えないから心配になったのか、卿太さんがまた口を開きました。

「恵梨香、ありがと。やっと恵梨香の全部、見せてもらっちゃったね。それに、恵梨香から言ってくれて‥‥」
「そんなふうに言われると‥‥恥ずかしい‥‥」

わたしは益々顔を上げることができなくなりました。
なんとなくいたたまれなくなって、ウエットティッシュでジュレを拭き取ってみたり。

「でも‥‥とっても綺麗だったよ、恵梨香の」
「う、うん‥‥そう言ってもらえて、恥ずかしいけどうれしい‥‥。でも‥‥綺麗じゃないよ」
「そうかな? でもボクには綺麗に見えた。それに‥‥ドキドキした」
「ドキドキ?」
「うん‥‥軽蔑しないでよ。言い方を代えると‥‥スゴク興奮した」

軽蔑なんてしないよ、卿太さん。
わたしで、わたしなんかでそんな気持ちになってくれて、とってもうれしいから。
それに、その言葉を聞いただけで‥‥おなかの奥がきゅんってなっちゃった。
なんて答えていいかわからずに、わたしは卿太さんの胸にキスをしました。

「恵梨香‥‥」

卿太さんの手で上を向かされました。
そして‥‥キス‥‥。
ちゅっ、ちゅっと、音を立てて何度もついばみあいます。
そして卿太さんの舌が、わたしの口の中に押し入ってきました。
わたしも一所懸命に、差し込まれた舌を追いかけます。

ダメ‥‥またカラダが熱くなってくる。

そう思ったら、唇が離れていきました。

「いつもとちがわない? なんか気がついた?」

卿太さんからの突然の質問です。
何も考えずにキスを受け止めていたので、何を訊ねられているかわからず、ただただ見つめ返していました。

「じゃあ‥‥ここにキスしてみて」

卿太さんは自分の唇の端の方を指差しました。
こんなふうにキスをおねだりされたことがないのでドキドキします。
わたしはゆっくり顔を近づけていくと、唇をそっと押し付けました。

「わかった?」
「ううん、わかんない」
「じゃあ今度は、同じとこを舐めてみて」

舐めるだなんて‥‥
このお願いにはちょっと抵抗がありました。
でも‥‥。

わたしは卿太さんに抱きついて、舌で舐めあげるように‥‥
恥ずかしくてカラダがかぁっと熱くなります。

「どう? わかった?」

わたしはそれをするのだけで精一杯、やっぱり問われた意味はまったくわからずにいて。
ちょっと鈍感なのかな?


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