恵梨香のアクビ

Re:Valentine /17
08.2.22(Fri) 21:32
「どう? わかった?」と聞かれ、わたしは首を横に振りました。
「あのね、今日は恵梨香の味、するでしょ?」

あ──

ついさっきまで卿太さんがしてくれたことが想い出されてきます。それは記憶だけではなく、カラダが感触を想い出したみたいで、くすぐったいような、もどかしいような感覚でした。わたしは身をよじりました。

「しなかった?」

そんな質問、イジワルすぎます。
わたしの味なんて、わたし自身、知っているわけないのに。
でもいつもとちがう感じもわかる気がするような。

「あ、アヒル口になってる。困った顔も可愛いよ」

なんだか年上の余裕って感じで悔しい。
でも何も言い返せなくて。

ただ気になるのは‥‥卿太さんはどう感じたんだろうってことなんです。わたしのを口で愛してくれて、感じてしまってたくさん溢れさせてしまった、わたしの蜜の味。声に出して聞けなくて、卿太さんから話してくれないかなって、じっと見つめて合図を送っていたのに、ずっと沈黙。きっと知ってて目を合わせないで、でも優しく髪を撫でてくれていて。

わたしは少し目を伏せると、思い切って聞いてみました。

「わたし‥‥変じゃなかった、ですか?」
「もちろん。ちょっと華奢だけど、しなやかで、柔らかくて。魅力的だよ、とっても。あ、でも他の男に魅力的に映るのは‥‥ちょっと厭かな」

そんなふうに思ってくれるのはうれしいけど、聞きたいことはそんなことじゃなくて。

「あ‥‥うん。うれしいけど‥‥そういうことじゃなくて‥‥」
「ん? じゃあどういうこと?」
「あ、あの‥‥わたしの‥‥はじめてで‥‥」

卿太さんがイジワルしているのはわかっています。
でも何か言わなくちゃとく地を開きましたが、何を言ってるのかわからないくらいドギマギしていました。

「うん、恵梨香の大切なところも‥‥綺麗だったよ。いつでも何度でもみたいくらいにね」

さっきもそう言ってたのに、わざと答えをはぐらかしてる。
でもわたしのカラダは、いつでも何度でもっていう言葉にびくって反応してしまい、恥ずかしくて卿太さんに抱きつきました。

「恵梨香の聞きたいことはわかってるよ。意地悪してごめんね。でも意地悪なこと言うと、恵梨香が反応するからつい‥‥」

わたしのせいにしないで、卿太さん。
でもそんなふうにいじめられるの、ホントはヤじゃないんだけど。

「そうだな‥‥フレンチドレッシングみたいで‥‥好きな感じだな」

酸っぱいんだ?
でも好きなんだよね?

うれしさと、ちょっぴりの恥ずかしさで、抱きついていた腕にぎゅっと力を込めました。


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