恵梨香のアクビ

Re:Valentine /18
08.2.22(Fri) 21:56
「恵梨香‥‥」

また唇が重なりました。湿った音が部屋に響いています。多分もう、わたしの蜜の味がしなくなるくらい、唇を交わしました。そんなに激しくなく優しい、でも濃厚なキス。

「また尖ってきてる‥‥」

唇が離れた一瞬の卿太さんの言葉。また口を塞がれ、尖ってきた胸の先は、卿太さんの手のひらで軽くつぶされました。
わたしの感じた声は、卿太さんの口の中へ。でもときどき漏れ聞こえてきて、それが妙に淫らなんです。

また感じ始めてる──。
ううん、今じゃなくて、ホントはもっと前から。
イってしまった後、卿太さんにお返しを始めたときから。

卿太さんの手が、まだ子供な腰を撫でています。
くすぐったくて身を捩るけど、卿太さんからは逃れられなくて。でも少しずつ、そのくすぐったさが心地よく感じられてきました。
いつの間にか唇が離れていて、解放されたわたしの口からはまた、感じている声が正直に漏れています。

「感じやすいね‥‥」なんて、そんなこと言われると余計に敏感になってしまいそう。そして柔らかい抱擁──。少しずつゆっくり、カラダの隅々まで行き渡った官能の火が弱まっていき、春の陽射しのようにポカポカと暖かくなっていきます。呼吸もだんだんと整ってきて、敏感だった感覚もふわふわと心地よくなってきて──。

くしゅん──

自分のくしゃみで目が覚めました。
心地よい疲れの中で、ふたりとも裸のまま眠ってしまっていたようです。

「先にシャワー浴びてくるよ。お風呂も沸かしなおさないとな」

卿太さんは立ち上がって、わたしの方を向いてそう言いました。なんだか目のやり場に困ってしまって、生返事をしながら俯いていました。さっきまであんなにしっかりみてたのに、自分でもおかしくなります。

でも──
卿太さんに喜んでもらえてよかった。
変に意地を張らなくてよかった。

来年は嫉妬なんかしないで、
気持ちよくバレンタインをしたいな。


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